中山芝2000m 買い&消し・傾向データ

コース別攻略

過去5年データから買いと消しのポイントと予想に役立つ視点をお届け!

コース別に「買い」と「消し」のポイントと、脚質の傾向、枠順や騎手・調教師、単勝人気別のデータをご紹介します!

このサイトでは過去5年のデータをもとに下記基準で評価しています。

判定
複勝率的中率 30-40%
40%以上
単勝or複勝回収率 85-100%
100%以上

中山芝2000m 概要

中山芝2000mは中山芝コースのコーナー4つの内&小回りコースです。

スタート直後から高低差5.3mの上り坂を上り、2コーナーから向こう正面にかけて下り坂、そして最後の直線で再び上り坂…とアップダウンが激しいコースです。

小回りで最後の直線が短い(310m)とくれば逃げ・先行馬が有利のように見えますが、アップダウンが激しいことと根幹距離(※1)のため能力の高い馬が集まることからペースが速くなりやすいことでタフな流れになり勝負は能力次第、となる一面があります。

一方で小回りでアップダウンが激しいという特殊なコースのため「中山巧者」が活躍するコースでもあります。

またこのコースはクラシック3冠(※2)の一つ、皐月賞(G1)を筆頭に重賞レースが複数開催される「主流の」コースです。このコースで活躍する2歳馬がいたらクラシック路線かな?と思える楽しみもあるコースです。

※1)根幹距離…芝で1600m・2000m・2400mのこと。G1や3歳クラシックが数多く開催される日本競馬の中心的なレース距離。※2)クラシック3冠…競走馬が一生で一度だけ出走できるG1。皐月賞・日本ダービー・菊花賞のこと。特に日本ダービーで1着を獲ることは全競馬人の夢でもある。

中山芝2000m・主な重賞
  • 皐月賞(G1)
  • ホープフルステークス(G1)
  • 弥生賞ディープインパクト記念(G2)
  • 紫苑ステークス(G2)
  • 京成杯(G3)
  • 中山金杯(G3)

中山芝2000m 買い&消しのポイント

買いのポイント

  • 父・ハーツクライ系
  • 下級条件(1勝クラス以下)で前走芝・3ハロン順位1-3位+単勝オッズ40倍未満

×消しのポイント

  • 単勝オッズ40倍以上
  • 前走距離1500m以下
  • 6歳以上

中山芝2000m 買いのポイント

買いのポイント①:父・ハーツクライ系

ハーツクライ系(ハーツクライ、もしくはハーツクライを父に持つ種牡馬)は中山芝2000mコースを得意としています。データで見ると過去4年連続で単勝回収率が100%超えと連単系の軸にできますね。

父・ハーツクライ系

ハーツクライ系全般で見ると1800m~2600mの中・長距離を得意としており、逆に1700m以下の短距離や
3000m以上の長距離はそれほど振るいません。

①父・ハーツクライ系 芝1800ー2600m

②父・ハーツクライ系 芝1700m以下

③父・ハーツクライ系 芝3000m以上

ハーツクライ自身も現役時代は芝2000mで6戦して2勝(2-1-1-2/6)と得意にしていた距離で、
それが産駒にも受け継がれているのが分かりますね。

残念ながらハーツクライは2023年に亡くなっていますが後継種牡馬としては主に以下の5頭が挙げられます。
こちらも2000m以上の中・長距離重賞での勝ち鞍を持つ種牡馬ばかりなのがわかりますね。

・ジャスタウェイ(主な勝ち鞍:2013年天皇賞(秋)、2014年安田記念等)
・スワーヴリチャード(主な勝ち鞍:2018年大阪杯、2019年ジャパンカップ等)
・ワンアンドオンリー(主な勝ち鞍:2014年日本ダービー等)
・ウインバリアシオン(主な勝ち鞍:2011年青葉賞、2014年日経賞等)
・シュッヴァルグラン(主な勝ち鞍:2017年ジャパンカップ等)

今後ハーツクライ産駒が減ってきたら、ハーツクライ「系」産駒も狙ってみましょう。

買いのポイント①まとめ

・ハーツクライ系は芝1800m~芝2600mを得意としている血統。
・ハーツクライ自身は2023年に亡くなっているが、後継種牡馬も同様に中山芝コースの得意な産駒が多い。
・4年連続で単勝回収率100%超えのため、連単軸にお勧め。

買いのポイント②:下級条件(1勝クラス以下)で前走芝・3ハロン順位1-3位+単勝オッズ40倍未満

競馬歴の長い方は中山芝コースを「最後の直線じゃなくてスタミナ勝負だ!」というイメージを持つ方も多いのではないでしょうか。

それは中山芝コースは冬場の開催が多く、芝が充分に成長できない=芝が荒れてスピードの出せないコースだったことが要因です。また芝生の下が山土(普通の地面)で一度雨が降ると中々乾かずぬかるむ路面でした。

しかし中山芝コースは2014年に大規模な路盤改修工事を行い下記2点の通り改善されました。
①芝生の下を山土から砕石に変え、さらに地下に排水パイプを入れたことで水はけが劇的に改善された。
②3コーナーから直線部分の内側をエクイターフと呼ばれる頑丈な芝に変更し、開催が進んでも芝が荒れにくくなった。

よって中山芝コースはタフな芝コースから軽い芝=末脚勝負のコースに様変わりしています

前走芝レースで上り3ハロン順位が上位(1-3位)だった馬とそうでない馬では
複勝率で10%以上も差がある
のが分かりますね。

前走芝・上3ハロン順位1-3位

前走芝・上3ハロン順位4位以下

これだけでは馬券の軸にしにくいのでクラスで考えてみましょう。

私は1勝クラス以下を下級条件、2勝クラス以上を上級条件と定義しています。
これはまぐれで1回は勝つことはできても、2回以上まぐれでは勝てないと考えているからです。

そのため1勝クラス以下は出走馬間の能力の差が大きく、決め手のある馬が強いクラスとも言えます。

先ほどの前走上3ハロン順位を1勝クラス以下と2勝クラス以上で区分けしてみると、
1勝クラス以下では上3ハロン順位1-3位だった馬は複勝率40%弱・単勝回収率も4年連続で100%超えと軸馬確定ですね。

※消しの条件で詳細を説明しますが単勝オッズ40倍未満に絞ったデータです。

1勝クラス以下+前走芝・上3ハロン順位1-3位(単勝オッズ40倍未満)

一方で2勝クラス以上だと複勝率こそ35%とそこそこですが、回収率が70%台と過剰人気気味となっています。

2勝クラス以上+前走芝・上3ハロン順位1-3位(単勝オッズ40倍未満)

またご参考までに前走で逃げ・先行だった馬はどうかと言うとこちらも1勝クラス以下では複勝率40%弱、
回収率も100%には届きませんが複勝回収率で96%とヒモや抑えには入れておきたい存在です。

1勝クラス以下+前走芝・4コーナー通過順位前から1/3頭以内(単勝オッズ40倍未満)

こちらも2勝クラス以上になると複勝率・回収率が下がるのがデータでもはっきり出ていますね。

2勝クラス以上+前走芝・4コーナー通過順位前から1/3頭以内(単勝オッズ40倍未満)

買いのポイント②まとめ

・中山芝コースは改修工事により軽い芝となり、末脚勝負のできるコースとなった。
・1勝クラス以下は能力の差が大きく、前走芝レースで上3ハロン順位が上位だった馬が強い。
・1勝クラス以下は能力の差で決まるため、逃げ・先行だった馬も馬券の抑えに入れると○。

中山芝2000m 消しのポイント

消しのポイント①:単勝オッズ40倍以上

中山芝2000mに限った話ではありませんが、単勝人気が低い馬は的中率も回収率も悪く長期的に見れば馬券からは外したほうが良い存在です。

また中山芝コースはいわゆる主流のコース。G1が数多く実施され、能力の高い馬が集まるため、
競馬ファンの目を引けない馬はあまり活躍できません。

下位人気の定義が人によってまちまちですが、私は単勝オッズ40倍以上としています。
これは単勝オッズ40倍を境に複勝率が10%を切り、馬券に入れづらくなるためです。

単勝人気で言うと9番人気前後と言うとイメージしやすいかもしれません。

さて中山芝2000mでは単勝オッズ40倍以上の馬は過去5年で述べ8頭しか1着になっていません
3着以内で見ても47頭と母数(1,399頭)から見るとかなり少ないことがわかります。

単勝オッズ40倍以上

まるで当たらないガチャの確率のようで馬券からは外したほうが賢明でしょう。

消しのポイント①まとめ

・単勝オッズ40倍を境に複勝率が10%を切るので馬券には入れないほうが良い。
・中山芝2000mはG1も実施される主流のコースで能力の高い馬が集まるため、下位人気が馬券になりづらい。

消しのポイント②:前走距離1500m以下

競走馬は前走の記憶を頼りにレースをします
そのため前走から距離が延びるとバテてしまう傾向にあります。

特に中山芝コースは高低差5.3mのアップダウンが激しいので、前走からの距離延長となった馬には厳しいものとなります。特に大幅な距離延長となった場合はまったく馬券になりません。

前走から500m以上の距離延長となった馬は過去5年で1着が0とまったく狙えません。

前走距離1500m以下

消しのポイント②まとめ

・競走馬は前走の記憶を頼りにレースをするため、距離延長はバテやすいので割引が必要。
・中山芝コースはアップダウンが激しいので距離延長してきた馬には特に不利。

消しのポイント③:6歳以上

人間に置き換えても分かるようにアスリートのピーク年齢はおおよそ20代をイメージする方が多いと思います。

競走馬も同様で4~5歳にピークを迎える馬が多い印象です。
※人間に置き換えると4歳馬は20歳、5歳馬は23歳ほどになるようです。

最近では人間同様医療が進み、高齢馬でも活躍するケースが増えてきましたが加齢での衰えは避けられません。
そのため6歳以降は割引が必要です。

まして能力の高い馬が集まりスタミナもスピードも必要な中山芝2000mであればなおさらです。
データで見ても複勝率が10%、1着率に至っては1.6%と惨憺たる成績です。

馬券に入れるにしても抑え程度にするのが無難でしょう。

6歳以上

消しのポイント③まとめ

・競走馬のピークは4-5歳のため、6歳以上は割引が必要。

中山芝2000m 傾向データ

1.脚質別データ

他コースよりも逃げ馬の成績は若干下がりますがそれほど差はありません。
上級条件(2勝クラス以上)では差し馬が台頭

2.枠番別データ

中山芝コースは内枠有利のイメージがありますが、改修工事後は極端な有利不利はありません。
しかし4月最終開催は冬からの開催で芝のダメージが蓄積しているため、内枠は不利になります。

3.血統データ(種牡馬)

キングマンボ系のキングカメハメハがトップ。続いてディープインパクトと大物がツートップ。
買いのポイントでご紹介したハーツクライは複勝率こそ目立ちません回収率は優秀です。

4.騎手・調教師データ

騎手ではルメールがトップ。複勝率は6割弱と圧倒的。次いで戸崎圭太、武豊と続きます。
主流なコースだけに有名な騎手を買っておけば間違いないのかもしれません。

調教師では美浦の木村哲也師がトップ。調教師リーディングでも上位(2023年は44勝で4位)で、東京の
芝中距離レースを得意としており当該コース以外でも買いです。

5.単勝人気別データ

上位人気が手堅いだけでなく回収率も平均の80%を超えています。特に8番人気以下は回収率も急激に下がっており、
無理な穴狙いは禁物です。

6.中山芝2000m 傾向まとめ

①脚質:逃げ馬・先行馬が有利だが、上級条件では差し馬が台頭。


②枠番:それほど極端な有利不利は無い。芝の傷みがピークとなる4月最終週は内枠不利。


③血統:キングマンボ系のキングカメハメハ産駒がトップで主流血統が強い。


④騎手・調教師:ルメールが断トツトップ。リーディング上位の騎手が強い。


⑤単勝人気:上位人気が手堅く穴馬は単勝7番人気まで。

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